筋トレしたら高音が出なくなると筋肉を知る
筋トレしたら高音が出なくなる
春馬さんは、ブロードウェイのスタッフからもらったテキストの練習だけでなく、かなり大きな筋肉の付いた身体を作るようにと要求されていました。
体重というより、筋肉をつけるようにと言われており、結果、5キロ以上増やすことになると言います。
春馬さんは太るのが苦手だそうです。
私はそれを知ってうらやましいと思いましたが、春馬さんの事を知ると太るのが苦手な理由がわかります。
というのは、体を動かすのが好きなようですから、食べても太らないのではないかと思います。
まだ10代の頃から、朝一で毎日懸垂を50回とかやっている人ですから。
斉藤先生と春馬さんの会話です。
斉藤先生が「え、太るの苦手なの?腕を太くするのを筋肉でやる予定なの?いやー、ちょっと注意しないと高音が出なくなる!」
「え、筋トレしたら声出なくなるんですか?」
春馬さんは、驚いていました。
斉藤先生がわかりやすく説明してくれています。
「腕の筋肉を太くするためには、かなり負荷をかけることになると思いますが、当然、重いものをもてば歯を食いしばりますよね。
そうすると舌も顎も緊張するので、歌う時に筋トレ時の癖がでがちです。
春馬君は高音を出す時に力技で出してしまう癖があるので、それがさらに強く出てしまうでしょう」
「それは困ります」
斉藤先生の説明は、素人の私でもわかりやすいです。
筋肉を知る
「それには、筋肉を知ることですね」
「今は安くて解剖学のアプリがあるので移動中とかにながめると良いと思います。
特に名前は覚えなくていいです」
それから春馬さんは、斉藤先生に高音を出す筋肉を教えてもらいました。
そして、スケジュールびっしりの春馬さんに、斉藤先生は適切なアドバイスをくれました。
「鼻の内側に位置していてとても小さいので、どこにあってどう動かすか意識するための、知識とイメージが必要になります。
それからまず力み癖をとることと、鼻音と口音に分類される共鳴の種類の2つ覚えることです」
「力み癖がとれとて、楽に高音が出るようになるまでには慣れが必要だけど、理屈は難しくないし、正しい知識は最短コースを歩ませてくれる。
春馬君にはあまり時間が潤沢にないから」
「潤沢、はい、練習できない日も多いです」
「そういう時も後戻りしないように……知識が守ってくれるようにね」
こういうやり取りをし、「根性なし!」の時はかなり力んで出していた高音も、「キンキーブーツ」の春馬ローラの時は、力みもなくパワーのある高音になっていました。
こういう事を知った後で、あの男のローラを観た時「あ、高音が出ていない」と思いました。
というのは、その前にあの男が主役を演じていた「エリザベート」の動画を見た時の高音と、ローラを演じていた時の高音では全く違っていたからです。
明らかにローラの時には、エリザベートの時ほどの高音が出ていなかったのです。
このことは、あの男の準備不足なのか、あの男のボイトレの先生が斉藤先生ほどの知識がなかったのかは、わかりませんが……
もう一つ筋肉の話題で私が思ったのは、春馬さんの作詞作曲の「YOU&I」の歌詞に筋肉の名前が出てきますが、こういう影響だったのかな、と思いました。